神殺しの記録 舞台裏

* 本編には無関係です。
* 作者(あこ)がちょっと考えたことです。
* 無駄に長い独白です。
* ご興味のあるお客さまだけお読み頂ければ。。。と、思ったり(笑

 

 

   

  

ナルと麻衣が付き合ってしばし経つというのに・・・
 
「え?お前ら・・・もしかしてまだ?」 「つうか実際どうなってんの?」 
 
って関係だったら楽
しかろうなぁ (酷笑)
そんなコトがハッキリ露見しちゃうエピ書いてみたいなぁ。
と思いついたのがそもそもこの連載 『神殺し』 を書くきっかけでした。
いや、二次小説ですからね。
しかも あこ ですからね。 きっかけなんてそんなものですよ。
  
思いついたそのネタをいかに魅力的に見せるか。
その為に、年齢設定、調査期間の調整、時期設定を考え抜いて、離島での信仰、遭難の仕組み、当時と現在の殺人罪の時効、果てはモールス信号から安原が通っているであろう大学の試験日程までを調べ漁って、何とか骨組みが出来上がったのが着想から約半年後のことでした。
以前のお話「この空の下で」で下調べを甘く見ていると痛い目を見ると学んだあこは、必要時効はとりあえず調べることにしたのですが、根が設定マニアな為にこれが酷い手間暇を取らされました;;;;;
そうしていざ連載をスタートさせても、途中で諸事情のため連載を中断するなど様々なハプニングに見舞われ、この連載はいろんな意味で難産の子でした。なんですが今回の連載の何が大変だったて、そんなネタ作りとか、連載中断とかではなく、その過程のあこの心理変化でした。
どんなことがあこの心中で起きていたのか・・・つまらないことですが、ちょっとここに書いてみようと思います。ご興味のあるお客さまだけ、お読み頂ければいいかな?とか思ってます。

  

 

はてさて、
そもそもあこは自分の好きなようにしか文章を書けない人間です。
基本的に実際に書くまで自分が何を書くのか分からないのですが(ゑ)、お陰で決めてしまったプロットは原則として変更しません。
例え熱心なお客さまにこうして欲しいと熱烈コールを受けても、多分こうですよね?と、核心をつかれても、一切変更しません。
できないというか、それは書いている人の特権だし、そこを譲ってまで書くほどあこはお人よしではありません。
感想はとても嬉しく、反応がないと毎度死にそうになります(実話)
自分が言いたかったことが正確に伝わればとても嬉しいし、誤解だ!と叫びたくなるような曲解をされると身も千切れんばかりにとても悲しかったりするのですが、ソレはソレ、コレはコレです。
自分の表現力不足、もしくは許容量の狭さがいけないのだと自分を戒めることはありますが、だからと言って媚を売っては本筋がブレるとある種頑固に思い込んでいるのです。
ですから、" 設定の変更 " ということは、かなり勇気のいる決断で、プライド如何に関わってくる大問題なんです。ですが、実は今回の連載はそれをせざるを得ないようなハメに陥っていたのでございます。

 

 

 
問題の設定は物語の軸となる殺人事件についてでした。
連載当初、このエピソードは月子が時子を刺し殺す殺傷事件にしようと思っていました。その後の展開はおおよそ一緒なのですが、解決後、月子をどのようにうするのかは曖昧にしたままで、だいたいこんな感じ!って決めていたのです。
残酷な展開ではありますが、小説やそれこそ実際の刑事事件でもままあることです。その心の葛藤もまた言葉は悪いですが、面白ろかろうと簡単に考えていて、実際にそこまで・・・・具体的には24話ですね。それを書きました。そして何も疑問に思わず25話を書いていて、そろそろ推敲して24話を更新しようかなぁって準備している時にハタと気がついたのです。 

 

 

殺人を犯した人間を、このまま許していいのかって。

 

 

 

やんごとない理由があるわけですから、正当防衛の可能性もあります。
が、その後の死体遺棄を考えると、殺傷事件では明らかな殺意があったことも否めない。そんな人を、いい人だからって理由で簡単に許してもいいのか。法に裁かれなくてもいいのか。って。
二次小説で何をそこまで真面目に考えているんだ?
と、冷ややかにつっこむ自分もいたのですが、それでもそれを文章にして出すということは、自分がそれでもいいんじゃないかって肯定することになるんじゃないかって気がついたのです。
その瞬間から唐突にそのシーンが怖くなって、あこは散々悩みました。
よく読むエピソード。よくあるエピソード。
その為にあこの感覚は麻痺していたんですね。
『読む』と 『書く』 とじゃ大違い。 『書く』 って一種の公開人格テストだ。
って日記に書きましたが、そこで自分が書こうとしていた犯罪の重みに驚いたのです。
それでそれから必死になって色んなものを読んだり見たりして、自分が本当にこの犯罪についてどう思うか  を見極めようとしました。
しかし、如何せん選んだしまった犯罪があまりに重くて、あこはその数日間では自分の中で考えを確定することは無理だと判断しました。
今焦って結論を出しても、それはずっと後悔するものになるだろうと思ったのです。そして、殺人シーンを現在の仕様に変更しました。
表現的にはぬるくなった、ということでしょう。
修正する時はとても複雑な心境でした。
でも、実際に修正してみると、それまで先が思うように書けなくなっていたのが嘘のようにするすると文章が書けて、ある確信が生まれました。 
自分が書きたかったのはこのテーマではない。
そしてこのテーマが自分の予想以上に重大であることを更新直前になって気がついたのだ。このエピソードは削除すべきものだったんだ。それによって私はもの書きで、命拾いしたんだ。と。 
妄想いっぱい、夢いっぱい。
ご都合主義カモン☆の二次小説で、こんなことを思うとは、自分一体どんな脳みそしてるんだ?って今でも何だか恥ずかしいような気持ちが残っているのですが、実は途中からこんなことをぐつぐつと煮えるように考えながら書いていました。
 
 

人は簡単に死にます。でも、人は簡単には死にません。
犯罪や信じられないような酷いことはまま起きます。
それでも人の命は世界一個分重い。

 

 

あこがはっきりと言明できることはこれくらいです。
この自分が信じているものを曲げるようなものを簡単に書こうとしていました。それは絶対にしたくないと、更新ぎりぎりで頭で分かっていなかったのに、何かが反応して気がつきました。だから本当に命拾いです。
期せずして、それをしてしまったら、それから気がついていたら、半端ない後悔をしてきっとGHの二次は書くのをやめてしまったと思います。
ぬるくした、と言っても賛否両論ありそうなお話にはなってますがね。
それでも自分が信じていることは曲げずに書いたと思います。
これからもそういったものを書けたらいいなって思います。
神殺しの舞台裏。
実はこんな感じに、自分でも予想外の色んなことに翻弄されつつ書いていました。
何の役にも立たない情報ですがね。。。。。
日記代わりにちょっと記して置きたかったんです。
願わくば読後に・・・
 
  
「 え?博士まだ?(苦笑) 」 「 つうか実際どうなってんのさ! 」

って叫んで貰えたら嬉しいなぁ。
そんなことを思いつつ、コレで本当に 『神殺しの記録』 に関する書き物は終わりです。お粗末様でした。

 

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